「Pet Sounds」50周年アニバーサリー・ジャパン・ツアー

2016.04.19.17:53

4月15日(金曜日)大阪のオリックス劇場のBrian Wilsonのコンサートに行ってきました。
ビーチ・ボーイズの創始者で、作曲、アレンジなどすべてを彼が仕切って来た現代アメリカ音楽史上最高のアーチストです。
昨年のHCR帰国便で観た映画「ラブ&マーシー」から、懐かしのビーチボーイズへの思いに火がついてしまいました。
この半年、ひたすら「Pet Sounds」を聞き込みました。
白星でも家でもクルマの中でも・・・

ビーチ・ボーイズとの出会いは小学校5年生。
夏休みに名古屋のおじさんにいただいたトランジスターラジオで聞いた音楽番組でよく流れていたのがビーチ・ボーイズでした。
中学生になり真空管のラジオを手に入れ、アンテナを張って、たぶん岩国のFEN(米軍基地向け放送)でビーチ・ボーイズやカントリーミュージックをがんがん聞いていました。

当時はサンセット77、ルート66、わんぱくデニスなどアメリカのテレビ映画がいっぱいで、オープンカー、カリフォルニアやハワイの青空、サーフィン、女の子、エレキギター・・・のノリノリ感満載のビーチ・ボーイズの曲を聴きながらアメリカにあこがれていた少年でした。

ところが、このアルバム「Pet Sounds」は何だか奇妙なメロディーの曲が多く、「Wouldn't it be nice?」「God only knows」 、MBSラジオの深夜番組「Young Town」のテーマソングだった「Sloop JohnB」以外は気に入らなかったのでした。
結局、「Good Vibrations」のヒット以降はビーチ・ボーイズはあまり聞かないようになってしまったという曰く付きのアルバムだったのです。

その後、「20世紀最高のアルバム」とか「歴史的傑作」と言われてきたのですが、今ひとつ良さが分からないまんま何と50年!も経ってしまいました。
Pet Sounds 

さて、当日はオリックス劇場に入場一番乗り。
四国からこられたファンと広島から来られたご夫婦に挟まっての観客となりました。

バンドのみんなが位置に着くと、ひょこひょこと歩いてピアノの前にどっかと腰掛けたブライアン。
すばらしいハーモニーの曲から始まりました。
第一部はヒットメドレー。
勝手に体が動き出してしまうビーチ・ボーイズのヒット曲のメドレーです。
バンドメンバーも観客もノリノリですが、ブライアンはピアノを弾くとき以外は両手をだらんと垂らして表情一つ変えずに歌っています。
時折フラダンスのように両手をゆらゆらさせることがありますが、常に無表情で「Thank you. Thank you.」とだけ言って次の曲に移るといった感じです。

12名の男声だけのハーモニーがこんなにも美しいのか、こんなすてきなメロディーを作るなんて何とすてきな人だろう、などと感じながら第1部の20曲が終わり、20分休憩に。

後半は「Pet Sounds」のアルバム再現ライブです。
大好きな「Wouldn't it be nice?」から始まり、毎日毎日数ヶ月間にわたって聞き続けてきた曲の数々が、複雑な旋律と共に再現されています。

アルバムだけでなく、Youtubeでも繰り返しコンサートの様子も予習してきましたから、その数々が目の前で演奏されていること、あのブライアンが歌っていること、オリジナルメンバーのアル・ジャーディーンやテンポラリーではいっていた(ローリングストーンズにもツアー参加していた)ブロンディ・チャップリンが歌っていることに感激でした。

高音のパートだけをアルの息子のマットが歌うようにして、上手くバトンタッチしながら(時々外しながら?)ブライアンのすばらしい声とみんなのハーモニーが響きました。
とても73才とは思えない声でした。
あれだけ聞き込んだ「Pet Sounds」を生で聞くことが出来て本当に幸せでした。
最後の電車の音と犬の鳴き声の前に、ブライアンはひょこひょこ舞台から去って行ってしまいました。

大きな拍手と共に、バンドメンバーが一人ずつ紹介されながら登場してアンコールに突入。
「Good Vibrations」からは、Best Hitsメドレーで会場総立ち状態。

最後は「Love & Mercy」をブライアン一人で。
自然と涙が出てきて、双眼鏡の向こうのブライアンがにじんで見えなくなりました。

東京2公演と大阪で1公演の3公演しかなかったのですが、大阪が最多の40曲のコンサートが終了しました。
まぎれもなく「最高!」でした。

帰りの電車の中でも「Pet Sounds」を聞きながら最終列車で木津に帰り着きました。

翌日、貴光に前日早退してコンサートに行ったお礼を言いました。
「一日7時間(営業時間中)、ずっとビーチ・ボーイズで、もうええ加減気がおかしくなるかと思ってた。」
嫁さんは、こう言いました。
「クルマに乗ってもPet Soundsばかりで、もう聞きたくない!」
どうやらちょっとやり過ぎちゃったみたいでした。

新潮文庫 『ペット・サウンズ』 ジム・フジーリ作  村上春樹 訳 のあとがきに、「聴いてみてください。聴く価値のあるアルバムです。そして何度も聴き返す価値のあるアルバムです。」と村上春樹さんが書いておられます。
是非とも聞いてみて下さい。
youtubeの Pet Soundsアルバム

以下のYoutubeでもコンサートの様子がアップされています。
youtubeのPet Sounds 


また「ラブ&マーシー 終わらないメロディー」のDVDは、ブライアンやビーチ・ボーイズのことが良く解る映画です。こちらを観ることで、「Pet Sounds」をよりよく理解できると思います。 



コンサートで最高の夜を過ごしてきたあと、たいへんなことが起こりました。
As I leave Japan, it's with a heavy heart.
I'm sending prayers and love and mercy to everyone affected by the earthquakes.  - Brian

ブライアンが地震の被災者のことを心配しながら帰国されました。

九州では大きな地震が連続して起こり、大変な被害が出ています。

心よりお見舞い申し上げます。
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