ぱぱみつのお気に入り 番外編 エビ印の工具

2012.05.08.15:23

今日はいつもピットで愛用している工具のお話です。(白星の売り物ではないのです。)
ペンチとレンチはほとんど「エビ印」なんです。
昔は「ロブスター」って言っていたように思うのですが、現在はロブテックスという東大阪にある会社の製品です。

これは「プレミアムシリーズ」という最高級のモンキーレンチです。
えび1
仕上げが本当に美しくて、使うのがもったいないくらいです。
機能的には、モンキーレンチ特有のがたつきが全くなく、ネジがなめる(角が取れる)心配なしです。
しかも「永久保証」で、購入日に関係なく無期限で修理してくれるそうです。

ほかにも「エビ印」の工具をこんなにたくさん使っています。
えび2

お気に入りの理由は、絶妙の「かみ合わせ」にあります。
本当にぴしっとかみ合っていて隙間無し。
道具好きのぱぱみつにとっては「芸術品」の感じがするのです。
えび3
刃先やギザギザの部分が良くできているために、作業するのに安心して使えます。

レンチ類も仕上がりがキレイで、これを使っての作業が楽しくなります。
えび4

実はこのエビ印の工具に出会ったのは中学一年生の時でした。
技術家庭の実習用に大工道具セットを購入することになり、同級生は学校斡旋の「イスペット」なるメーカーの工具セットを買っていました。

私の父は、大工のせがれだったそうで、工具には相当のこだわりがあったようです。
私一人がみんなとおそろいの工具セットを買ってもらえずに(正直言ってはじめはみんなと同じでないのがはずかしかったのですが)父が揃えてくれた大工道具セットを学校に持参したのです。

「セットで売っているような『なまくら』なノコギリは駄目や。ちゃんとしたノコギリを目立てしてもらってくる。」
目立てが仕上がってきたら、「ノコギリは正眼に構えるんや」と言って、木片を切る練習をさせてくれました。

「このかんなもエエで。鰹節のように薄く削れるように研いであげよう。」と目の前で研ぎ方を見せてくれて、包丁研ぎも教えてくれました。

「モンキーレンチはエビ印ががたつきが無くてエエ。」と、そのときに初めて「エビ印」を知ったのでした。・・・それ以来、レンチと言えば「エビ印」なんです。

工具を入れる布製のケースは、母が分厚い布を使って、足踏みミシンで縫ってくれました。(上の写真)
父が気合いを込めて「M. Tsuji」と名前を書いてくれたのでした。
(作ってもらってから45年もたちますが、今でも愛用しているのです!)

学校では「つーちゃんの大工道具、格好ええなあ」「ノコギリ良く切れるなあ」とみんなが言ってくれました。
目立てをしたり、きちんと研いだりした工具は切れ味抜群でした。
良い道具、手入れをきちんとした道具はすばらしいということが分かったのでした。
みんなと同じでないことが恥ずかしかった自分が恥ずかしくなりました。


月日はたち、今からちょうど6年前の今日、5月8日。

直前まで善光が優勝したレースのビデオを「良かったなあ。ほんまに良かったなあ。」と言っていたのに、ぱたんと意識がなくなり、息をしなくなりました。
「おじいちゃん、息して! 息せんとあかんやんか!!」という善光の叫び声が病室に響きました。

「死んだら、えらい世話をかけた医学の進歩のために、献体してくれ。生きてる間は、あんまり人のためにならなかったから、死んでからくらいちょっと若い医者の卵さん達の役に立てたらええなあ。葬式はするなよ。」と常々言っていました。
亡くなった翌日には、奈良県立医大の寝台車で引き取られていきました。

「死ぬまで生きていた」父でした。
たった半日自宅の座敷で寝かしていただけで、通夜も葬式もせずに姿が見えなくなくなったので、今でもなお実家のどこからかひょっこり現れてくるような気がしてなりません。

エビ印の工具を使うたびに、ちょっぴり父のことを思い出します。
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